ダメージ毛の種類(熱変性毛)と原因について!!!-Part3ー 

前回のブログに引き続き、ダメージ毛の種類と原因についてお話ししたいと思います。

今回は、熱変性毛(ネツヘンセイモウ)についてお話します。

熱変性毛は、縮毛矯正やデジタルパーマなど、高温の熱を使用することで起こるダメージです。アイロンなどで髪表面が※炭化し、水分や油分(トリートメント剤など)が内部まで届かなくなります。

※健康毛は水分量が11~14%ですが、熱変性毛は縮毛矯正やデジタルパーマ施術後に髪が硬くなり水分量が5~6%ぐらいしか保持できない状態になり、静電気で髪が広がります。

イメージ的には、髪の表面にサランラップを巻いたような状態になるので水分や油分(トリートメント剤など)も内部に浸透できずにはじいてしまいます。ウエットの状態の髪を引っ張っても伸縮しない状態です。

 

images熱

髪表面の※炭化した部分を、前処理で還元剤(硬くひきしまってるタンパク質部分を緩める薬剤)を使用し緩めます。イメージ的には髪の表面に巻きついたサランラップを取り除いて、水分や油分(トリートメント剤など)を内部に浸透できる状態にしてから、☆ベーストリートメント(内部&外部補修&疑似キューティクル)を行い疎水(健康な状態)に近づけます。

※炭化・・・・有機物質が、酸素の少ない条件下で加熱されたり、硫酸などによる強力な脱水作用を受けたり、あるいは微生物の働きによって分解したりして、炭素分に富んだ物質になること。他の物質が炭素と化合すること。また、そうしてできた物質。

有機物質・・・生物体のように、全体を構成している各部分が、互いに密接な統一と関連をもっている物質。

☆ベーストリートメント(※疎水型「ソスイガタ」PPT)の導入→CMCによる接着→キューティクル補修)

☆ベーストリートメントの詳細は順次お話します。

※疎水型PPT                                   親水から疎水(水分調整が出来る健康な髪)へ近づける複合型PPT。ダメージホールを隙間なく埋め尽くし、水に馴染みにくくすることで、疎水状態を長く保ちます。

●PPT
Polypeptide(ポリぺプタイド)の略称。タンパク質を分解して小さくしたもの(ケラチン・シルク・コラーゲンなどのタンパク質を加水分解した物を指します)

● タンパク質(プロテイン)
動物や植物を構成している重要な物質の1つ。アミノ酸が繋がっているものを「タンパク質」と呼びます。

● アミノ酸
アミノ酸は、身体を構成するタンパク質のもととなる成分で、アミノ酸の種類や結合の仕方によって骨、筋肉、皮膚、髪、爪、血液などを構成するタンパク質と なります。毛髪中には20種類のアミノ酸の存在が確認されており、健康な髪と損傷毛ではアミノ酸の構成に変化が現れます。

次回ブログで、うねり毛(ダメージと髪質が合わさった異常毛)についてお話します。