こんにちは!毛髪診断士の鈴木です。
今回は、ダメージレスカラーのポイントまとめをご紹介いたします!
●カラーの基本はカラー剤(アルカリ又は弱アルカリカラー剤【ファッションカラー、グレイカラー≪白髪染め≫】)を髪に浸透させ、内部からしっかり発色させること!
そのため、カラー剤がどのような髪にきれいに染まるか?を把握しておく必要がある。
ダメージレスカラーはこれ以外に、髪への負担を最小限に抑えながら施術を行い、髪を疎水(ソスイ)の状態に戻すことが大切。
●適切な前処理を行う
※適切な前処理とは・・・
カラー剤を塗布する前に、髪全体にきちんとムラなくナノ化CMCやPPTを塗布する事。
適切な前処理をしないと、カラー施術は、高アルカリによる膨潤状態に髪が浸されるために、浸透圧の差により髪内部のCMCやケラチン等が溶出され、洗浄時(シャンプー時)に外部に流出してしまう。
☆流出を防ぐ2つのアプローチ方法
①浸透圧を利用して間充物質の流出を防ぐ
具体的には、内部の流出を防げる濃度のCMCやPPTを髪の表面に前処理し、膨潤状態でも髪表面の浸透圧を高く置き、髪内部の栄養分(間充物質)の流出を抑える処置をする。
⓶キューティクルを過剰に立ち上がらせない
予防策として、ダメージによりアルカリ剤を異常に吸収するエンドキューティクルを元の状態に戻すために、疎水型PPTを前処理で吸着させて保護しておいてから、カラー剤を塗布する。
●適切な中間処理を行う
※適切な中間処理とは・・・
シャンプーをする前に、カラー剤がついた状態でPPT導入によりダメージホールを埋め、CMC等のオイル補給を行い、膨潤しすぎて太くなってしまった髪をポリフェノールで収れんしてから、酸リンスを用いてphを下げながら乳化を行う事。
適切な中間処理をしないと、本来、髪の毛のPH(ペーハー)はPH4.5~5.5の弱酸性だが、カラー剤が塗布されている髪はPH10前後の強アルカリ性になっており、膨潤し、キューティクルが過剰に立ち上がっている状態。
その状態で、乳化をせずに、そのままシャンプーを行うと、キューティクルをはがしてしまう恐れがあり、また、仕上がりの手触りにザラつきが出るばかりか、タンパク質やCMCの流出が起こりダメージの原因になる。
●適切な後処理を行う
※適切な後処理とは・・・
適切な中間処理&シャンプー後、髪に残留した余分なもの(残留過酸化水素&残留アルカリ)を残さない施術(処理)の事。
適切な後処理をしないと、髪に残留した過酸化水素は徐々に分解し活性酸素を発生させるため、メラニンの分解が進み、髪を明るくしていく。
また、毛穴から出た皮脂が酸化されて過酸化脂質に変わり、毛乳頭の細胞を傷つけるために、髪が薄くなる、細くなるなどの頭皮トラブルの原因となる。
残留したアルカリは仕上がりの手触りにザラつきが出るばかりか、自宅でシャンプーするたびに髪内部の栄養分(間充物質)が溶け出し、髪質まで悪化(ダメージ)させてしまう。