髪には自己治癒力がありません!!!(毛髪の構造)

最近、新規のお客様とお話しをしていて、意外と知らない方が多かったのでお話したいと思います。

髪の毛の主成分は(参考資料1)のように、ケラチンというタンパク質でできていますが、毎日の食事でお肉やお魚、大豆製品などのタンパク質やその他のビタミン、ミネラル等栄養をたっぷり摂り、睡眠もしっかりとっても、髪の毛の構造上その栄養成分が、髪の毛の内部を通って毛先まで運ばれることはありません。

(参考資料1)

髪の基礎知識と構造資料集-3

食事や睡眠の影響があるのは、皮膚(頭皮)内部で髪の毛が作られるまでで、皮膚(頭皮)から生え出た時から、食事等の栄養が内部を通って髪を自然に補修してくれることはありません。

勿論、食事で栄養をたっぷり摂り、睡眠をしっかりとることは、これから新しく生えてくる毛髪にはとても良いことです。

しかし、生え出た髪の毛には栄養が運ばれることはありません。

つまり、自己治癒力はありません!!!

 

毛髪の三層構造について詳しくはコチラ

 

(厳密に言うとミネラル分は髪の毛の内部を通って毛先の方まで運ばれます。薬物事件などで、ヒ素などが毛髪から検出されるのはそのためです。また、パーマやカラー等を一度もした事がない方は、(参考資料2)のように、キューティクル表面に※18MEA(18エムイーエー)という産毛のような組織があり、(参考資料3)のように、自身の皮脂を毛穴から毛先まで運ぶ機能があり髪表面を覆い毛髪を守ってくれています。小中学生の女の子の髪が自然なツヤサラ感があるのは、そのためです。)

(参考資料2)

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※18MEAはパーマやカラーなどのアルカリ剤や紫外線に弱い性質があるため、パーマやカラーに含まれるアルカリや、紫外線にさらされることによって結合が切れて失われてしまいます。18MEAの失われた髪は皮脂を毛先まで運ぶことが出来ず、パサつきやツヤの低下がみられます。

(参考資料3)

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※18MEAの正式名称は・・・・18-メチルエイコサン酸(18-methyl eicosanoic acid )といいます。キューティクルCMCのみに存在する脂肪酸で、皮脂を毛穴から毛先まで運ぶ機能があり髪表面を覆い毛髪を守ってくれています。

皮脂・・・・・(参考資料3)のように、皮脂腺から分泌される皮脂は、頭皮と毛髪の表面に広がっており、頭皮や髪に潤いを与えるだけでなく乾燥から守ってくれる重要な役割を担います。また、細菌や有害物質の侵入を防ぐバリア機能も果たしています。皮脂の具体的な成分は、脂肪酸、油脂、コレステロール、スクワレン、トリグリセリド等です。